ある日の京介の思考
それは、ゆらゆらとメトロノームのように揺らめく時間であった。
一定のリズムを刻む指と、すろすろと文字を追い動きまわる二つの目。
その手袋の下にある手は、さぞ白く甘かろう。
そう思えば、自然と舌が自らの唇をなぞった。
ああ、遊星、遊星
この俺がどれ程お前を狂おしくもいとしんでいるか、お前は知らない!
それはもう、ぐちゃぐちゃの細切れにして食んでしまいたいと毎夜考える程であるのに!!
だが、きっとそのきめの細かい艶やかな肌は、陶器のように砕け散ってしまうのも似合うであろう。
それを擂り、粉薬のように胃に流し込んでしまうのもいいだろう。ああ、ともかく、お前を食ってしまいたい。ひとつになりたいんだ
「鬼柳?どうかしたのか?」
あまりの視線の熱さに気がついたのか、大きな瞳をくるりとこちらに向け、きょとんと無邪気な顔で見つめてくる。そしてそんな彼に俺はいつも通りの答えを返すのだ。
「いいや?別になにもないさ、遊星」
二度目の死
すっかり冷たくなってしまった彼の身体を抱きしめた。
ああ、これはただの肉の塊だ、違う、彼じゃない、彼であってなるものか
痣の消えた腕はただ青白く、酷く味気ない。
人は死した後、一体何処へ向かうというのか。
「おやすみ、鬼柳」
どうか、今度こそ良い夢を
鬼柳は変態じみてて気持ち悪いのがすきです。